2月のNYはウェストミンスターで熱くなる!

◆2月のNYは、毎年犬たちであふれかえる

毎年2月初旬になると、ニューヨークの中心街やホテルには犬連れの客であふれかえる。なぜって、それはウェストミンスターが始まるから。

今年(2020年)はファッションウィーク(2/3-5)が終わると一転、ウェストミンスターウィークが始まった。2/8-11に開催されたウェストミンスターには、世界中から犬たちが約3000頭も集まってくるのだ。

メイン会場となるのは、あの有名なマディソンスクエア。名前だけは聞いたことがあるという人も多いのではないかと思う。

そして、もう1つの会場が海沿いのPier94。昼間はPier94で、夕方からはマディソンスクエアでイベントが開催されるため、この2会場には無料のシャトルバスが運行され、誰でも利用することができる。

この時期はエンパイアステートビルでさえ、ウェストミンスターを祝福しているかのように照明をウェストミンスターのカラーである紫と黄色で着飾っている。

写真の手前右がマディソンスクエアで、正面奥がエンパイアステートビル。それほど、ニューヨーカーに愛されている犬イベントなのだ。

例えば、このニューヨークの中心街で歴史あるペンシルべニアホテルは、ウェストミンスターの常連宿としても有名。犬連れの客を、なんともやさしいサービスいっぱいで迎えてくれる。

ホテルの地下に設置された犬用トイレ。床にはおがくずが敷かれ、におい対策も万全。犬たちは赤いポールなど思い思いの場所におしっこをしていく。

この日のために、コンディション抜群に仕上げてきた犬たちを撮影するためのスタジオもホテル内にある。

ドッグショーへの出陳間近ともなると、犬のコンディションは最重要課題! 犬たちの運動だってホテル内で事欠かないので、雨が降ってもコートを汚すことはない。

トリミング施設までホテルの中に完備され、至れり尽くせりの状況。そんなホテルの対応などを見ても、アメリカ人の熱狂的な犬好きがうかがえる。

◆ニューヨークの街並みは? 

ドッグショーの朝は早い! 会場へ向かう途中観光用の馬車が走っているのが見れたりする。犬のボディランゲージを勉強したりすると、馬もまたしぐさを研究したくなったりする…

歩道横の街路樹には、犬がおしっこをしていいエリアも作られている。これだけふかふかな枝を敷いてくれていたら、犬たちだってにおいをかいで、掘って楽しめる。このちょっとした柵の中っていうのも、くるくる回っても通りすがりの人に迷惑をかけなさそうで安心。

セントラルパークを少し歩けば、ほぼ100%リスにも出会える。リスも餌をもらい慣れているのか、手を振って見せると、立ち止まったり、こっちに少し近づいてきてくれたりする。何度かやると、餌を持っていないことがリスにもばれてしまう…。

◆ウェストミンスターってなに?

そもそもウェストミンスターってなに?という人も多いと思うので、簡単に説明すると、ウェストミンスターはアメリカ最大級の犬イベント。

毎年2月初旬にNYで4日間、ドッグショーおよびドッグスポーツ(アジリティーと呼ばれる犬の障害物競走)などが開催されている。

FOXテレビの中継も入っているので、エンターテイメント性も高く、迫力も満点だ。会場で見られない人は、家のテレビでドッグショーを見ることもできる。ちょっと違うかもしれないが、日本で言う箱根駅伝のようなものだろうか?

歴史は古く、ウェストミンスター・ケネル・クラブ(通称WKC)は純血種の犬のスポーツに専念するアメリカ最古の組織として1877に設立。

現在では、世界三大ドッグショーの中の一つとしても知られ、2020年では第144回目の開催となる。

余談だが、会場ではウェストミンスタードッグショーのオフィシャルグッズなども販売されていて、今年限定バージョンや人気の商品は初日で完売してしまうので、お土産は早めに買っておこう。

◆そもそもドッグショーってなに?

犬のミスコンを想像してもらうとわかりやすい。各犬種のトップを決めて、さらに分類されたグループの中でのトップを決め、最後にグループトップ同士が競い、優勝を決めるトーナメント式。なぜそんなことをしているのか?というと、犬種の保存を目的としている。

ブリード選では、同じ犬種の犬たちが多いときは300~400頭も集まることもある。みな我が家の自慢の犬たちを持ち寄り、その犬種のスぺシャリティー(専門家)である審査員に見てもらうのだ。

審査の項目は多岐に渡り、その犬の健全性(骨格に異常はないか、欠歯はないかなど)、その犬種固有の特徴(姿はもちろん気質も見られている)を正しく保てているか、毛並みのコンディションは良いか、今日の調子(精神面含め)はどうか、繁殖に向いているか、そして、その個体に華やかさがあるか、などを審査員は見ている。

みな、このブリード・トップになることが一番の目的で、そのあとのグループ選やベスト・イン・ショーはもちろん名誉であり、ことさら嬉しいのだが、ブリード選より先はエンターテイメントとして楽しんでいる人も多いだろう。

◆2020年の優勝はスタンダードプードル!

2020年のベスト・イン・ショー(優勝)に輝いたのは、スタンダードプードルのSIBA。スタンプーだけど、シバという名前がついている。この堂々たる気品をご覧あれ! 今自分が何をしたら良いのか、わかっているといった感じで鎮座している。  

彼らは、小さいころからドッグショーのためにいろいろと心と体の準備をしてきているので、場慣れもしている。そして、多くの観客からの歓声を浴びながらリングを走ったり、ステイポーズを決めたりするこのドッグショーを楽しんでいるかのようだ。実際、楽しんでいないようなら、ここまでは勝ち上がってこられないので、人間で言う俳優やモデルなどのトップスターだと思ってもらえればいい。

◆ニューヨークの街の観光は、ひたすら歩いてでも楽しめる!

ニューヨークに行きなれていないと、地下鉄って怖いというイメージがあったりもする。そんなときは歩いてしまおう! ニューヨークの街は大きいようでそんなに大きくもない、というのが筆者の感想。ひたすら歩いてもそんなに時間はかからない。

私が海外に行くときの必須アイテムは『Google Map』アプリ。これさえあれば、ニューヨークで迷子になることはないし、目的地までの歩く時間の目安も表示してくれる。(もちろんWIFIは一緒に持って歩こう)

意外と、地下鉄も乗ってみればそんなに危険な感じもしなかったのだが、乗らないですむなら、できるだけリスクを避けて安全に過ごしたいところでもある。  

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